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2020.08.03

TYO、海外リモートディレクション・撮影プロジェクト「Remote World」を推進

株式会社ティー・ワイ・オー(以下TYO)は、海外での撮影を日本からリモートでディレクションし、国内スタッフが海外に行かずに企画打ち合わせから編集まで遠隔/インターネット経由で仕上げるプロジェクト「Remote World」を推進しています。直近作としてフランス・パリで各種イベント・プロモーションを手掛けるラ ファブリック ロイヤルのプロモーションビデオ「Reboot」と、オーストラリア・メルボルンのHIP HOPアーティストJORDAN DENNISのミュージックビデオ「The Link」が公開されました。

新型コロナウイルスの世界的拡大により、海外渡航はおろか国内での撮影関連業務もリモートでの実施が求められるようになりました。映像業界では“3密”になりがちな撮影が枷となりさまざまな課題を抱える中で、TYOはCOVID-19対策コンサルティングを行う株式会社キャピタルメディカと医療アドバイザリー契約を締結し、医療のエキスパート監修のもと安全対策を講じながら国内撮影を再開しています。アフターコロナを見据えつつ、新たな映像コンテンツの制作を求める顧客のニーズに応えるためには“撮影のNew Normal”を構築する必要がある状況に直面しています。
コロナ禍において世界中のデジタル・トランスフォーメーションが加速した今、TYOは海外とのリモートによる映像制作の可能性を追求するプロジェクト「Remote World」を発足しました。例年数多くの海外ロケを行ってきたTYOが、これまで培ってきた海外プロダクション・コーディネーターとのネットワークおよびコミュニケーションを土台にして、距離・時差・言葉の壁がある難易度の高いリモートディレクション/撮影を可能にしています。撮影を通して世界中の風景、人々、才能と出会い、共創してきた者同士の想いと技術を重ねるこの「Remote World」の経験や知見が新たな資産となり、世の中の変化に適応することでTYOがまた進化すると捉えています。今後、「Remote World」としてフランス、オーストラリアに続き、アメリカ、アジア地域でも日本からリモートディレクションができるよう準備を進めてまいります。

事例1. LA FABRIQUE ROYALE 「Reboot」プロモーションビデオ
アフターコロナのパリの夜明けをフリーランナーが疾走するプロモーション動画

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クライアント名:ラ ファブリック ロイヤル
撮影場所:フランス・パリ
監督: 北村拓司(株式会社ティー・ワイ・オー SPARK)
制作会社:株式会社ティー・ワイ・オー TYO drive
制作協力:N EUROPA
ポストプロダクション:株式会社TTR
撮影時期:2020年6月末

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メイキング(YouTube)

■担当プロデューサー 馬詰正コメント

企画のオリエン、スタッフロケハン、スタッフ打ち合わせ、オーディション、リモート機材チェック、撮影、オフライン試写、グレーディング、本編集試写までの、1ヶ月間にわたる全ての工程をフランスとリモートで繋ぎ制作を進めました。
パリとの時差が東京を基準にした場合マイナス7時間あるので、短い時間で無駄のない打ち合わせができるように事前の準備が大切になりました。実際にリモートの撮影をすると分かるのは、伝えたいことを研ぎ澄まさなければ、回線の先にある現場に対してディレクションは出来ないということです。この経験が今後、リモートではない通常の撮影にも良い影響を与えることになると思います。またリモート撮影を進めることによって、プロダクションのワークフロー全体の「何が必要で、何が必要ないか」が結果として整理されることになり、プロダクションが新しいステージに進むきっかけになると考えています。
 

事例2. JORDAN DENNIS 「The Link」ミュージックビデオ
コロナのパンデミックをメタファーにした世界で踊るダンサー達が登場するミュージックビデオ

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クライアント名:The Operatives
撮影場所:オーストラリア・シドニー
監督:柿本ケンサク(コネクション株式会社)
制作会社:株式会社ティー・ワイ・オー TYO drive
制作協力:Filmreaktor
撮影時期:2020年5月末

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■担当プロデューサー 石川翔コメント
オーストラリア国内のロックダウンが5月に緩和され、感染症対策を施した上であれば撮影ができる状況となった時、以前から交流のあったシドニーのプロダクションFilmreaktorのジョナスプロデューサーからの呼びかけでプロジェクトが始まりました。
インターネット環境が安定しているスタジオではなく、すべてロケーション撮影で、しかも複数箇所で行うことはチャレンジングなことでしたが、撮影前にリモートシステムQTAKEのシミュレーションを行うなど準備を進めました。ロケ地探しは純粋にビジュアル的な魅力だけではなく、「QTAKEが問題なく使える場所」というのが条件として加わりましたがFilmreaktorの尽力もあり、普段借りるのが難しい観光スポットのセントラル駅でのロケも実現させることができました。
万全の準備を進めても実際にこのようなリモートディレクション撮影をするのは初めてだったので不安と期待が半々でしたが、撮影は日本から演出する監督と現地にいる撮影監督(DP)が互いにリスペクトをし、監督が細い指示を出すというより、アイデアを出し合って円滑に現場進行できました。
今まで予算やスケジュールの都合で諦めていたことでもリモートで実現できることがあるため、選択肢に加わることが“撮影のNew Normal”になると実感しました。


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